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治療院を開業するには?必要な資格や費用、準備の流れを解説します

治療院を開業するには?必要な資格や費用、準備の流れを解説します

治療院を構えるには何が必要で、どんな準備を経る必要があるのか。

現役で治療家として働いている人はもちろんのこと、これから治療家を目指す方にも知っておいていただきたい開業の知識を解説します。

資格や設備など開業に必須なものはもちろんのこと、開業する治療院のコンセプトをどう考えていくかなどの経営スキルについてもご紹介しますので、開業を視野にいれている方は、参考にしてみてください。

目次

1.治療院開業に向けた準備の流れ

 1-1. 資格を取得する

 1-2.事業計画・資金計画を立てる

 1-3.資金を調達する

 1-4.コンセプトを設計する

 1-5.テナントを決める

 1-6.外装・内装の工事、備品調達をする

 1-7.開業申請をする

 1-8.広告を打つ

2.まとめ

 

1.治療院開業に向けた準備の流れ

まず、治療院を開業するにあたりどんな資格や手続きが必要なのかをステップに分けて解説しています。

1-1. 資格を取得する

治療院を開業するにあたり、どのような治療を行う際に、どのような資格が必要になってくるかを正確に把握しておく必要があります。

治療院として開業する場合、何の治療院とするかは大きく分けて3つに絞られます。

  • 鍼灸院
  • 接骨院、整骨院
  • 整体院、〇〇治療院

それぞれにおいて、必要な資格や要件が異なりますので、1つずつ解説していきます。

・鍼灸院

鍼灸院の名前を使用して開業するには、はり師・きゅう師の資格が必要になります。

専門学校などの養成校に通った後、1年に1回行われる国家試験に合格すると取得できます。

養成校は3年生の専門学校がほとんどです。

文部大臣の認定した学校又は厚生大臣の認定した養成施設文部大臣の認定した学校、厚生大臣の認定した養成施設を卒業または卒業見込みでないと、試験そのものを受けることができません。

誰でも受験できるわけではい点で注意が必要です。

・接骨院・整骨院

接骨院・整骨院の名前を使用して開業するには、柔道整復師の資格が必要なります。

専門学校などの養成校に通った後、1年に1回行われる国家試験に合格すると取得できます。

養成校は3年生の専門学校がほとんどです。

文部大臣の認定した学校又は厚生大臣の認定した養成施設文部大臣の認定した学校又は厚生大臣の認定した養成施設を卒業または卒業見込みでないと、試験そのもを受けることができません。また、平成30年4月以降、資格取得後、最大3年の実務経験と、2日間の施術管理者研修の受講が義務付けられています。

誰でも受験できるわけではない点で注意が必要です。

柔道整復師が取得できる専門学校の場合、同時にはり・きゅう師も一緒に受講できる学校が多いため、学費と相談したうえでうえでコースを決定しましょう。

・整体院

整体院や施術院など、国から指定されている文言を使用しない場合は資格がなくても開業することが可能です。

その代わり、健康保険を適用させての治療ができなかったり、治療メニューに記載できない文言があったりと、規制が多い中での運営になります。

代表的なものだと、「マッサージ」という文言は、あん摩マッサージ指圧師が提供する治療でないと使用することができません。

そのため、無資格でで開業する場合には「マッサージ」という文言が使用できないことになります。

同様に、他の資格が必要になる治療に関しても名乗ることができません。法律を遵守しているかに注意しながら運営していくことになります。

1-2.事業計画・資金計画を立てる

開業には多額の資金が必要となるため、開業するにあたり、融資を受けることがほとんどで、融資の申請で金融機関へ提出する事業計画書を作成する必要があります。

事業計画書自体は日本政策金融公庫のHPで書式がダウンロードできるため、書式に沿って埋めていくだけで大丈夫です。

事業計画を立てる際の注意点は以下の点です。

  • 創業の動機は大きく気にされない
  • 自己資金は重視される
  • 経験と実績は大事

・創業の動機は大きく気にされない

融資にあたって、創業の動機については大きな要因にはなりません。

熱い思いを伝えるよりも、事業が現実的に成功するかどうかを伝えたほうが申請が通りやすいようです。

・自己資金は重視される

以前であれば、自己資金は総投資額の3分の1以上でないと融資を受けられませんでしたが、最近では自己資金が総投資額の10分の1以上であれば審査を通過できることが増えています。

開業を意識している場合には、早い段階で貯金を開始することを強くおすすめします。

・経験と実績は大事

銀行が審査をする際、経験を詰んだ分野で起業する方が成功する確率が高い、という考え方があるようです。

勤め先の治療院で、どのような経験を詰んてきたかが起業の際にも重視されますので、開業を考えている場合には何かしらの結果を残せるように準備しておきましょう。

参考リンク:https://maipenraai.jp/bookjigyoukeikaku/

1-3.資金を調達する

開業する際には自己資金のみで開業することもできますが、金額が莫大なものになるため、現実的には銀行などから融資を受ける必要があります。

資金を調達する主な方法は以下の通りです。

  1. 日本政策金融公庫
  2. 市区町村の制度融資
  3. 民間金融機関の開業ローン
  4. 親族からの贈与・借入金

・日本政策金融公庫

政府系の金融機関であり、一般の金融機関からの融資を受けることが困難な小企業などへ金融機能を発揮しているのが日本政策金融公庫です。

新規開業ローンには、設備資金と運転資金とで返済期間が分けられています。申し込む施策によって返済期間は異なりますが、設備資金は15年前後、運転資金は7年前後での返済が必要になります。

・市区町村の制度融資

都道府県の制度融資は都道府県の資金を金融機関に預託し、融資の原資の一部とすることで小企業者が有利な貸付条件で融資を受けることができるようにしたものです。

信用保証協会の保証をつけ、都道府県がデフォルト(債務不履行)時のリスクを負担することで、信用力や担保力に乏しい中小企業者の資金調達の円滑化を図っています。

また、都道府県は信用保証協会に対して保証料補助を行い、中小企業者の負担を軽減させています。 返済期間は、各都道府県によって異なります。

・民間金融機関の開業ローン

政府系の金融機関と比べて、融資決定までの期間が短いのが特徴です。

しかし、機関によっては金利が高く返済期間が短いという難点があります。

また、施術の実績があっても経営の実績がないと申請が通りにくいため、初めて開業する場合は融資を受けるのが難しい傾向にあります。

・親族からの贈与・借入金

親族から開業資金を譲り受けたり、もしくは借りる手段です。

年間で110万円の贈与が発生した場合には贈与税がかかります。

また、親族から借入をした場合、返済の有無が確認できない場合には贈与税が発生するため、契約書を作成して返済を実行していくことが重要です。

1-4.コンセプトを設計する

治療院の数が増えている現在、開業するにあたっては、集客などで活用できるコンセプトを設計することが重要です。

  1. ターゲットの明確化
  2. いちおしメニューの作成
  3. 他院との差別化

など、他の治療院との差別化がポイントになってきます。

最近では、YouTube、Twitter、instagramなど、写真や動画で発信できるツールも増えているため、少し変わったコンセプトを設計しても実演で発信することができます。

開業する地域によっては、奇抜すぎるものは求められていない可能性もありますので、周囲の状況に合わせたコンセプトを練る必要があります。

・ターゲットの明確化

学生をたくさん呼び込みたいのか、中年層を呼び込みたいかなどの年齢ごとの視点や、保険外の診療を望んでいるかなどの所得での視点などを元に、医院として呼び込みたいターゲット層を明確にする必要があります。

多くのお客さんに来てもらうためには、ターゲットを広くしておいた方がよいのではないかと思うかもしれませんが、実際はその逆です。たくさんの院がある中では、「なんとなく良さそうな院」ではなく「自分にぴったりの院」でないと、新規顧客・リピーター共に獲得が難しくなります。

ターゲットを明確にすることでキャンペーンの内容や広告に掲載する文言なども考えやすくなります。

・いちおしメニューの作成

自分が提供できる治療の中で自信をもっておすすめできるもの、または経営のことを考えておすすめのしておきたいものなどを考えていく必要があります。

いちおしメニューなどのアピールポイントがあると、「この院はこの技術に特に力を入れているんだ」とコンセプトや強味を知ってもらいやすくなるためです。

新しいお客さんを呼び込む際にも、目印となる治療メニューがあると興味を引きやすくなります。

・他院との差別化

現在治療院はコンビニよりも数が多く、競争の激しい時代となっています。そうした中では、自分の院を選んでもらうための他院との差別化が重要です。

開業予定の地域では、どんな種類の医院が多く、どんな治療が流行っていて、どのような利用者層をあらかじめ調査した上で、独自のメニューやサービスポイントを作りましょう。

独自のポイントを気に入ってもらえるお客さんに来てもらうことで、継続率のアップにもつながります。

1-5.テナントを決める

治療院を開業するテナント決めも重要です。

家賃はもちろんのこと、決定したコンセプトが実現できる間取りなのか、想定している利用者が通いやすい立地なのかまで考えていく必要があります。

また、自治体によって定められている設備構造基準を満たしている必要があるので、注意してください。

1-6.外装・内装の工事、備品調達をする

外装、内装については、委託先の業者と打ち合わせのうえ、開業時期に間に合うように計画していく必要があります。最近ではDIYも流行っており、自前で内装を施工してしまう方法もあります。

また、備品も開業までに調達する必要があります。備品例は以下の通りです。

  • 施術台(ベッド)
  • 治療者用の椅子
  • 従業員の制服
  • 治療に使用するタオルなど
  • 待合席のソファー、椅子、スリッパなど
  • 受付管理、カルテ管理に使用するPC

1-7.開業申請をする

開業に向けて申請が必要なものが複数あります。後回しにしていると、予定していた開業日に間に合わなくなる可能性もあります。

ここでは提出が必要な書類と、申請期間などについてご紹介します。

・施術所開設届

開設する市区町村の自治体へ提出します。

開設後10日以内の提出が必要です。必要な書類は以下の通り。

  • 開設届
  • 履歴書(有資格者全員(非常勤含)分。押印及び顔写真添付)
  • 免許証の写し(有資格者全員(非常勤含)分。原本照合するため、免許証の原本を提示)
  • 最寄駅若しくは幹線道路からの案内図
  • 施術所敷地図(テナントの場合には、賃貸借契約書の写し)
  • 施術所平面図(待合室、施術室の広さ、窓の寸法、換気装置及び消毒施設の位置が記入されたものが記入されたもの A4サイズ折)
  • 法人開設の場合、定款又は寄付行為の写し

必要な書式は自治体のHPに掲載されています。自治体によって内容が異なる場合もあるため、開設する地域のものを確認しましょう。

・受領委任取り扱いに関わる申し出

平成31年1月1日から、はり、きゅう及びあん摩マッサージ指圧について、施術者等が患者等に代わって療養費の支給申請を行う「受領委任制度」が導入されました。

申請については、開業する地域を管轄している厚生局へ書類を提出する必要があります。

申し出を行う場合には、実務経験と研修の講習が必要になります。申請を受け付けした年月日から制度を利用することができます。

・共済番号

地方公務員の利用者に対して保険請求を行う際、共済組合連盟へ申し出を行い、共済連盟承諾番号をあらかじめ取得する必要があります。

共済組合連盟に連絡をとり、所定の書式をもらって、記入して送付する流れになります。

このとき、柔道整復師免許証の正本をコピーしたものが必要です。

・労災保険

従業員に対して、労働保険を利用する際に必要になるものです。

書類がかなり多く、提出期限や必要書類も異なるため、開業の際に厚生労働省のHPにて必ず詳細を確認しましょう。

参考リンク:https://www.mhlw.go.jp/www2/topics/seido/daijin/hoken/980916_2.htm

・税務署への届け出

税務署へ申請する書類も数多くあります。

各自治体の労働局に詳細が記載してありますので、必ず確認しましょう。

<必要な書類例>

  • 法人設立届出書
  • 青色申告の承認申請書
  • 給与支払い事務所等の開設届出書
  • 源泉所得税の納金の特例の承認に関する申請書
  • 棚卸資産の評価方法の届出書(任意)
  • 減価償却資産の棚卸方法の届出書(任意)

1-8.広告を打つ

開業した後は、新規のお客さんを獲得していく必要があります。新聞のチラシやポストへの投函など、広告を出しましょう。

最近ではSNSでも、地域を絞って広告を出稿できるため、ターゲットに併せて適切な媒体を選択すると効果的に宣伝ができます。

広告を出稿する際は、問い合わせ先としてHPを開設しておくと問い合わせが楽になるので、お客さんのために用意しておきましょう。

2.まとめ

治療院を開業するために必要なものについてまとめました。

国の政策や法改正などによって、この記事に記載していないことも出てきたり、開業にあたっての常識が変わることも十分に考えられます。

開業を目指している場合は常にアンテナを張り巡らせて、滞りなく開業ができるように準備をしていきましょう。

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