猫背の原因とは?自分でできる改善法や痛みがひどい場合の対処法をご紹介!

猫背の原因とは?自分でできる改善法や痛みがひどい場合の対処法をご紹介!

「悪い姿勢」の典型的な例である猫背。見た目の印象ばかりに目が行きがちですが、悪化すると、自律神経失調症や椎間板ヘルニアといった病気につながってしまう可能性もあります。

猫背を改善するためには、猫背についての基礎知識を押さえておくことが大切です。猫背になる原因やその対策に加えて、痛みや肩こりがひどいときの対処法をご紹介します。

目次

1.猫背とは?

2.自分でできる猫背のチェック方法

3.なぜ猫背になるのか

4.猫背によるデメリット

5.自分でできる改善法

6.痛みやこりがひどい場合は

7.まとめ

1. 猫背とは?

「猫背」とは、背中が丸まり、頭が前に出た姿勢を指した言葉です。猫の背中が丸まっていることが由来とされています。

人間の背骨は首・胸・腰・お尻の4箇所で、ゆるやかなS字の曲線を描いています。首と腰が後ろに、胸とお尻が前に、それぞれカーブしているようなイメージです。

このうち、胸の部分にある胸椎が本来よりも強く丸まり、結果として頭が前に突き出している状態を、猫背と言います。

2. 自分でできる猫背のチェック方法

猫背の原因や直し方をご紹介する前に、ご自身が猫背かどうかを確かめておきましょう。これからご紹介する方法を使えば、ご自宅でも簡単にチェックすることが可能です。

01_自分でできる猫背のチェック方法

まずは壁に背中と踵を付けた状態で、正面を見ながら真っすぐ立ちます。顎は少し引き、腰と壁の間に5cm程度の隙間が出来るようにしましょう。

この時、頭やお尻が壁から離れてしまう方は、普段から猫背になっている可能性があるかもしれません。

3.なぜ猫背になるのか

猫背は、日々の習慣が原因となって引き起こされるケースが大半です。以下では、猫背になる代表的な習慣を2つご紹介します。

パソコンやスマートフォンを長時間使用している

一般的にパソコンやスマートフォンを使うときには、画面を見るために首を前に突き出した、前かがみの姿勢になりがちです。そのためデスクワークをしている方や、スマートフォンを日常的に長時間使用する方は、猫背になりやすい傾向があります。

運動不足

運動不足による筋肉量の低下も、猫背を引き起こす原因のひとつです。腹筋や背筋といった背骨を支えるための筋肉の量が低下すると、姿勢が悪くなり、猫背になりやすくなってしまいます。

4.猫背によるデメリット

猫背の状態が長期間続くと、背骨や筋肉だけでなく、内蔵など身体の内側の不調にもつながってしまいます。数ある猫背によるデメリットの中から、代表的なものを3つ確認していきましょう。

肩こりや腰痛につながる

猫背によるデメリットとして一番に挙げられるのは、肩こりや腰痛などの症状です。

猫背の状態では、頭の重さを支えるために肩の筋肉が使われることになります。頭の重さは体重の約7%、例えば体重が70kgの人であれば約5kgです。本来であれば背中全体で支えているこの重みが肩だけにかかり、肩こりにつながってしまいます。

また、骨盤が歪むことで腰椎への負担が増え、腰痛が引き起こされるケースも少なくありません。背骨の中にある自律神経が圧迫されて、神経性の腰痛が発生することもあります。

出典:『バイオメカニズム学会誌』Vol.17,No4(1993)
横井孝志「剛体リンクモデルのための身体部分剛体特性定数」

太りやすくなる

太りやすい身体になってしまうのも、猫背によるデメリットと言えます。背筋や腹筋が正しく使われなくなることで筋肉量が低下し、筋肉を動かすために使われる脂肪の量も減ってしまうのが原因です。

また、前かがみの姿勢では肺が圧迫されるため、呼吸が浅くなり、自律神経のトラブルも起こりやすくなります。その結果、内臓の機能が低下したり血液やリンパの流れが悪くなったりして、太りやすくなってしまう可能性があるのです。

見た目の印象が悪くなる

猫背の人は縮こまっているように見えるため、見た目の印象が悪くなってしまうのもデメリットです。

前かがみになることで目線が下を向いてしまう、首が短く見えてしまう、お腹が出てしまう、膝が曲がってしまう……など、猫背が見た目におよぼす悪影響は、枚挙にいとまがありません。そのため、猫背の人は覇気がなく、本来の年齢よりも老けて見えてしまいがちです。

5.自分でできる改善法

猫背になる原因は、デスクワークや運動不足などの習慣です。つまり逆に言うと、普段から姿勢を正したり、ストレッチや筋トレを行ったりすることで、猫背を改善・予防することもできます。さっそく具体的な方法を見ていきましょう。

姿勢のよい座り方を意識する

はじめにご紹介するのは、3つのステップで簡単にできる、正しい椅子の座り方です。

  1. 椅子に深く座り、胸を張るようにして背中を真っすぐ伸ばす。
  2. 足の裏をすべて地面に付けた状態で、膝と腰の角度をそれぞれ90度にする。
  3. 顎を少し引き、頭を首で支えることを意識する。

 

02_姿勢のよい座り方を意識する


椅子に背もたれがある場合には、背もたれに寄りかかっても問題ありません。この時に椅子と腰の間に隙間ができる場合には、クッションなどを利用するとよいでしょう。

ストレッチをする

以下では、猫背の予防や改善に役立つストレッチを2つご紹介します。

椅子に座りながらできるストレッチ

まずご紹介するのは、椅子に座りながら行うストレッチです。

①椅子に座り、肘を伸ばした状態で両腕を真上にあげる。

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②指先を天井に向けて5秒間キープする。

③ゆっくりと両腕を降ろし、手を太ももの上に置く。

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④肩の力を抜いて5秒間キープする。

立膝で行うストレッチ

①片脚を前に出して、片膝立ちの体勢をとる。

②前に出した脚の角度を90度にして、両手を膝の上に置く。

04_猫背予防のためのストレッチ

③正面を見ながら、ゆっくりと骨盤を前に押し出していく。

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立てている膝が痛い場合には、下にタオルなどを敷いても問題ありません。

寝るだけ簡単のストレッチ

次にご紹介するのは、バスタオルを使ったストレッチです。

①バスタオルを2~3枚、筒状に丸める。

②あおむけに寝そべり、丸めたバスタオルを肩甲骨の少し下に置く。

③寝そべったまま両腕をあげて、1分間体勢をキープする。

寝るだけの簡単ストレッチ

筋トレをする

先ほど簡単にご説明したとおり、猫背になってしまう原因のひとつに、筋肉量の低下が挙げられます。そのため、背骨を支えている筋肉を鍛えるのも、猫背を予防する有効な方法です。今回は、背骨の周りにある「インナーマッスル」を鍛えるためのメニューをご紹介します。

インナーマッスルを鍛えるトレーニング

①頭・背中・お尻・踵を壁に付けて真っすぐ立つ。

②背中を壁に押し付ける。

③両肩の高さを変えないように意識しながら、お腹をゆっくりとへこませていく。

03_インナーマッスルを鍛えるトレーニング1

6.痛みやこりがひどい場合は

現代人にとってはそれほど珍しくない猫背ですが、「たかが猫背」と思って放置していると、重大な症状につながる恐れもあります。

例えば、猫背が原因で背骨にある椎間板に負担がかかりつづけると、最終的に椎間板へルニアが発症することも。また、神経が圧迫されることで手足にしびれや痛みが生じ、重篤なケースでは手足を動かせなくなってしまう可能性すらあります。

猫背が原因だと考えられる痛みやこりで生活に支障が出る場合には、一度、整形外科で受診してみましょう。

7.まとめ

猫背を改善させるためには、正しい姿勢で過ごす習慣をつけることが大切です。猫背でお悩みの方は、姿勢のよい座り方を意識するのに加えて、ぜひ今回ご紹介したストレッチや筋トレを実践してみてください。

それでもつらい症状が続く場合には、早い段階で整骨院や整形外科を受診することをおすすめします。症状に合った適切な治療を受けて、悪化する前に猫背を改善させましょう。

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監修者紹介
堀 雅登(ほり まさと)

理学療法士。藤田医科大学病院、フジ虎ノ門整形外科病院にて様々な疾患のリハビリを中心に従事。その後、株式会社Sapeetへ入社。姿勢分析サービスシセイカルテの分析ロジックや姿勢改善ストレッチの監修を務める。