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整骨院・接骨院の保険請求に必要な手続きとは?適用厳格化の背景と対策も合わせてご紹介

整骨院・接骨院の保険請求に必要な手続きとは?適用厳格化の背景と対策も合わせてご紹介

整骨院・接骨院では、健康保険を適用して施術を行うことができます。

整骨院・接骨院を経営するうえで保険請求の手続きは必須になるため、大まかな流れや注意点、必要なものなどは把握しておく必要があります。

そこで、今回は整骨院・接骨院で保険請求に必要な手続きと請求申請をする上での注意点をご紹介します。

目次

1.柔道整復師による施術で保険請求するには?

2.保険請求をするために必要な手続き

3.整骨院・接骨院で扱う症状は保険診療が出来るものと出来ないものとがある

4.保険適用は年々厳しくなっている

5.まとめ

1.柔道整復師による施術で保険請求するには?

柔道整復師が取り扱える健康保険は医療機関と大きく異なります。医療機関の治療は健康保険の「療養の給付」の対象であり、保険証を提示すれば一部負担金のみで医療というサービスを受けられます。

これに対し、柔道整復師の施術は「療養費」に該当し、患者がまず柔道整復師に施術費を全額支払い、あとから保険者より給付を受ける償還払いが基本です。

しかし、これだと患者の負担が大きいため、患者の代わりに柔道整復師が保険請求を行う「受領委任」での取り扱いが認められています。

これを行うことで、実質的に医療機関と同様の形で健康保険の取り扱いが可能になります。

ただし、被保険者に代わって保険請求を行うので療養費申請書にサインをもらう必要がある点には注意が必要です。

2.保険請求をするために必要な手続き

受領委任を取り扱ううえで申請手続きが必要となりますが。受領委任契約には大きく分け2つの方法があります。

1つは社団法人会員になる方法、もう1つは個別で地方厚生局、都道府県知事と契約を結ぶ方法です。

開業する柔道整復師は、地方厚生局および都道府県知事と個別契約を選ぶ方が多いです。

届け出の大まかな流れとして、まずは保健所に開設後10日以内に開設届けを出します。

次に全国保険協会(協会けんぽ)・船員・日雇・組合・国保・退国・後期高齢の取り扱いは地方厚生局へ、共済組合・防衛省はそれぞれの管轄に必要書類を提出します。

開設届

保健所へ開設届を提出する趣旨としては、①施術所が構造設備基準を持たしている、②その施術所に従事する柔道整復師を登録するの2点がメインの内容になります。

保健所へ届出する添付書類には、平面図、付近の地図、柔道整復師免許の写しが全国的に共通して指定されている書類であり、この中には健康保険を取扱う趣旨の申請書はありません。

なお、保険取り扱い開始日より以前に保健所へ開設届を提出する必要があるので注意が必要です。
例えば5月1日から保険を取り扱いたい場合、4月30日以前に開設届を提出しておく必要があります。

受領委任取り扱いに関わる申し出

受領委任の取扱いをするためには、地方厚生局への申請が必要になります。

この申請が受理された日から保険を取り扱えるようになります。

具体的な手続きについては、自治体によって手順が異なる場合があるため、施術所の所在地を管轄する地方厚生局のホームページを確認しましょう。

共済組合・防衛省等への届出

国家公務員・地方公務員・防衛省関係の保険を取り扱うには、それぞれ管轄機関への申請が必要です。必要書類は事前に管轄機関へ確認しましょう。

管轄は下記の通りです。


  • 国家公務員関連:共済組合連盟
  • 地方公務員関連:地方公務員共済組合協議会
  • 防衛省関連:防衛省

労災保険指定医療機関への届出

労災保険を取り扱うためには、管轄する都道府県労働局に必要な書類を提出し、都道府県労働局長による指定を受ける必要があります。

都道府県ごとに書式が異なる場合があるため、必ずHPを確認しましょう。

3.整骨院・接骨院で扱う症状は保険診療が出来るものと出来ないものとがある

整骨院・接骨院で扱う症状すべてで保険診療が適用されるわけではなく、できるものとできないものとがあります。

保険適用となる施術

主に負傷原因がはっきりしている、下記の外傷性の負傷で慢性に至っていないものに限られます。

  • 骨折
  • 脱臼
  • ひび
  • ねんざ(不全骨折)
  • 打撲
  • 肉離れ(挫傷)

自費となる施術

病気による痛み、原因不明の痛みなどは自費での施術となります。

  • 慢性に至った外傷性の負傷
  • 日常生活による単なる疲れや肩こり
  • 単なる加齢からの痛み
  • スポーツなどによる肉体疲労
  • 脳疾患などの後遺症
  • リウマチ・関節炎などの痛み
  • 保険適用となる施術であっても同一部位について医療機関の施術を受けていながら、同時に接骨院の施術を受けている場合
  • 通勤中や勤務中の負傷

4.保険適用は年々厳しくなっている

最近では不正受給が増えきており、保険の適用は年々厳しくなっています。

施術箇所の偽装により、実際に来院した目的とは異なる部位への施術を行ったり、来院する度に違う部位を施術したりするなど、さまざまな手口があります。

請求のハードルが上がってしまうと、それだけ運営にも負担がかかることが予想されます。

自院の運営にも大きく影響を及ぼすため、ルールを守って正しい保険請求を行いましょう。

不正受給にあたるものの例

ではどのような場合が不正受給とみなされるのでしょうか。

不正受給の手口は、大きく2つにわかれます。

  • 施術箇所を偽る
  • 施術部位を偽る

施術箇所を偽る

まずは、施術箇所の偽造により本来よりも多い施術費を請求する手口です。

例えば、首の痛みで来院した患者に対し、腰や腕の施術も合わせて行います。

実際の来院目的とは違う部位を診ることで、実本来必要だった分よりも施術費を多く請求することが可能です。また書面上だけ他の部位の施術を行ったことにして実際には施術を行わず、架空の申請を行うケースもあります。

施術部位を偽る

施術箇所を変えていく方法です。こうしたやり方は俗に部位転がしと呼ばれます。部位転がしは「元々の来院目的とは違う箇所を怪我したことにして、通院期間を引き延ばす行為」を指します。

例えば、元々の通院目的であった腰の痛みが改善しているにも関わらず、症状が悪化している記載を残したり、首も痛めたことにして通院期間の延長が必要となったような記載をすることがこれに当たります。

不正受給が発覚するきっかけ

不正受給は主に内部告発、患者から保険者への問い合わせ、保険者から患者への調査によって発覚します。それぞれがどのような流れで発覚するのかについて解説します。

内部告発

従業員から告発されるパターンです。

院長の運営方法が気に入らなかったり、経営方針を変えたいと思っている従業員が、変革へのきっかけになればと告発することがあります。

現状をそのまま伝えられることが多いため、監査につながる可能性が非常に高いです。

また、同業他社や元従業員から保険者へ告発する事例も存在します。

患者から保険者への問い合わせ

患者さん自身が保険者に直接問い合わせをすることで不正受給が発覚します。

不正請求が行われている 整骨院・接骨院では、患者さんに対して「カルテに〇〇と書きますけど、保険のために書いてるので気にしないでくださいね」などと説明する場合があります。

これに疑問を抱いた患者さんが保険者へ問い合わせることで発覚につながります。

保険者から患者への調査

保険者から患者さんへの問い合わせの結果として不正受給と判断されることがあります。

保険者が申請内容を確認している際に、偶然気づいて患者さん自身に「この日付にこの部位を施術したとあるが合っているか?」と確認の文章が届くものです。

患者さんとしては覚えのない施術について尋ねられるため、整骨院・接骨院への不信感にもつながります。

5.まとめ

以上、保険請求に関わる手続きや、周辺の事情について解説しました。

整骨院・接骨院を開業するうえで、ほぼ確実に通る道である保険請求ですが、しっかり準備をして申請することで、開業後も円滑に運営することができます。

今回ご紹介した内容も、開業するときには古い情報になっている可能性があるため、開業する年の情報はアンテナを張って最新のものを集めるように心がけましょう。

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